現在 25830 人のサポーターが応援しています

サポーター登録する

国会図書館図書のデジタル化、補正予算60億閣議決定!視覚障がい者にも多くのメリット (後編)

2020.12.17

 国会図書館のデジタル化能力が、毎年納本される書籍等のうち5%弱しかない(年間納本件数43万点中、デジタル化処理能力は約2万点)ことが判明したのが6月。国会図書館との議論を積み重ね、9月には知財調査会としての提言をまとめ、衆参議長にも提言を申し入れました。そして、昨日の閣議で、第三次補正予算60.28億が決定されました。これで、来年予算が成立してから、国会図書館の蔵書のデジタル化が進められることとなります。

 国会図書館デジタル化問題は、私以外に取り上げている議員はほとんどおらず、私がいなければ前進しなかったという自負があります。進めてきた政策が一つ実を結びましたが、補正予算はあくまで蔵書1年分のデジタル化ですので、来年度の予算付け・執行に向けて引き続き働きかけを行っていきます。

 本日12月16日は、私が事務局長次長を務める「障がい者の自立のために所得向上をめざす議員連盟」(略称:障がい者所得倍増議連)として、麻生財務大臣に障がい者への就労支援の継続した充実を要望しました。

写真)左から山田太郎、藤末健三参議院議員、麻生太郎財務大臣、北村誠吾衆議院議員、三宅伸吾参議院議員

 私からは、麻生大臣に国会図書館デジタル化の補正予算の御礼を伝えるとともに、蔵書がOCR化されることで、視覚障がいや肢体不自由などの障がいによって読書が困難な方への読書の権利が保障されること、OCR化のスキャン作業自体を障がい者に発注することで、雇用が生まれることという重要なメリットも伝えました。

写真)麻生大臣に説明しているところ

 麻生大臣からは私に対して「その手があったか?!素晴らしい視点だ!国が障がい者へどんどん仕事を発注すること、雇用を積極的に生み出すことが必要で、国会図書館のデジタル化でそのような視点があるとは(思わなかった)。スキャンのクオリティなど、仕事の質のバラつきはその他の人々と最後に確認するなどサポートしあいながらできそうだ。是非、頑張ってほしい。」と力強い後押しをもらいました。私も、障がい者への優先調達などの可能性も踏まえて、実現に向けて引き続き働きかけていきます。

 この背景を詳しく説明すると、2019年6月に「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(読書バリアフリー法)が可決・成立しました。この法律の目的は、「障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現」であり、この法律が出来たこと自体は非常に画期的だと思っています。しかし、実は、読書可能なコンテンツの量が圧倒的に不足しているという問題がありました。現状では、ボランティアの方を中心に様々なフォーマットでの読書困難者のためのデータが配布されていますが、その量は全く足りていません。

 そういった意味で、この読書バリアフリー法ともう一対をなすのが、国立国会図書館の蔵書の電子化なのです。これら二つが実現することで、著作権法第37条3項(視覚障害者等のための複製等)の活用や、サピエ図書館など外部の図書館などとも協力をしながら、読書が困難な方への読書の権利を保障することが初めてできるようになるのです。

 山田太郎事務所では、日本視覚障害者団体連合 三宅さん、筑波大学附属視覚特別支援学校 宇野さん、公共図書館で働く視覚障害職員の会 服部さん、慶應義塾大学経済学部 中野教授などからヒアリングを行ってきました。国会図書館は、一部については引き続き検討が必要なものもありましたが、多くの点で要望に基づいて電子化が可能という回答でありました。

今後、AIなどの技術の発展を待たなければならない分野もありますが、この国立国会図書館のデジタル化は必ず成し遂げなければならないと改めて決意いたしました。ぜひ、皆さんの応援をよろしくお願いいたします。

写真)日本視覚障害者団体連合 三宅さん達とオンラインで打ち合わせをしているところ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【HP】http://www.taroyamada.jp
【YouTube】http://www.youtube.com/channel/UC5eBt…
【Facebook】 http://taroyamada.jp/fb
【Twitter】 http://twitter.com/yamadataro43

■山田太郎略歴
参議院議員(2期目)。表現の自由を守るために国会内外で活動を行う。表現の自由を守る会代表。

◇経営者として
 ・ネクステック株式会社 代表取締役社長(CEO・創業社長)
 ・パラメトリック・テクノロジー・コーポレーション米国本社副社長(米国NASDAQ上場企業)等

◇教育者として
 ・東京大学 大学院工学系研究科 非常勤講師
 ・早稲田MBAスクール客員准教授(早稲田大学 大学院商学研究科ビジネス専攻)
 ・東京工業大学 大学院社会理工学院研究科 特任教授 等

◇政治家として
 ・参議院議員(2期目)
 ・内閣委員会 委員
 ・政府開発援助等に関する特別委員会 委員
 ・国民生活・経済に関する調査会 理事
 ・議院運営委員会 委員
 ・議院運営委員会委員図書館運営小委員会 委員

現在25830人のサポーターが応援しています

イベントのお知らせ

全てみる

\SNSでも情報発信をしています/

現在25830人のサポーターが応援しています

現在25830人のサポーターが応援しています